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Microsoft「Copilot Cowork」正式提供開始、Claude比で3〜4割安も従量課金に注意

30秒サマリー

  • MicrosoftがM365上でタスクを自律実行するエージェントAI「Copilot Cowork」を2026年6月に正式リリース
  • AnthropicのClaude Cowork比で平均30〜40%低コストとMicrosoftは主張するが、利用量に応じた従量課金制
  • 国内ではNTTデータ先端技術が営業事務効率化の社内実証を開始、企業導入が本格化する可能性

何が起きたか

Microsoftは2026年6月16日(米国時間)、「Microsoft 365 Copilot」の新機能「Copilot Cowork」の一般提供を全世界で開始した。同機能は約3カ月間の「Frontier」プログラムによるプレビューを経ての正式リリースとなる。国内では2026年7月27日、NTTデータ先端技術が同機能を活用した営業事務業務の効率化に向けた社内実証を進めていると発表した。

Copilot Coworkは、ユーザーが自然言語で指示するだけで、Outlookでのメールやカレンダー管理、Word・Excel・PowerPointの文書作成、Teamsへの投稿、組織内横断検索などを自律的に実行するエージェント型AIシステムだ。現時点ではAnthropicの「Claude Opus 4.8」「Claude Sonnet 4.6」上で動作し、FrontierプログラムではOpenAIの「GPT 5.5」も利用可能。Microsoftは自社モデル「Cowork 1」も近日提供予定としている。

料金体系は、「Microsoft 365 Copilot User Subscription License(USL)」という月額固定費に加え、「Copilotクレジット」単位の従量課金が重なる二層構造となっている。1クレジット0.01ドルのPayGoのほか、事前確約による割引プラン「P3」も用意されている。タスクは軽量・標準・高負荷の3段階に分類され、モデル利用量・コンテキスト取得量・ツール呼び出し回数・実行時間の4要素でコストが算出される。

原典ハイライト

Microsoftは社内テストとして、Copilot CoworkとAnthropicの「Claude Cowork」(Microsoft 365コネクタ経由)のプロンプト当たりコストを比較し、Copilot Coworkの方が平均30〜40%低コストになると発表。ただし、この比較はMicrosoft自身が実施した社内テストに基づくものである点に留意が必要。

出典: ITmedia AI+(報道)

So What?(なぜ重要か)

AIエージェントが「業務の自律実行」段階に入り、単なるチャット補助から一歩踏み込んだ活用が現実的になってきた。一方、固定費(USL)に従量課金が上乗せされる二層コスト構造は、利用量の予測が難しい初期段階では想定外の費用膨張リスクを生む。Microsoftがデフォルトで機能をオフに設定し、管理者向けの利用上限・アラート機能を用意している点は、このリスクを見越した対策といえる。

日本企業への示唆

日本企業がCopilot Coworkを導入する際は、まずUSLの月額固定費に加えた従量課金の二重コスト構造を正確に把握することが出発点となる。Microsoftが提供するコスト試算スプレッドシートと4種のユーザーペルソナ分類を活用し、自社の業務タスクが「軽量・標準・高負荷」のどの割合で発生するかをパイロット段階で実測しておくことが肝要だ。NTTデータ先端技術のように社内実証から始め、利用上限アラートを設定しながら段階的に展開する進め方がコスト管理上のリスクを抑える現実的なアプローチとみられる。また、競合のClaude Coworkとのコスト比較はMicrosoftの自社テスト結果であるため、自社環境での独自検証を行うべきだろう。

背景・経緯

Copilot Coworkは、MicrosoftのFrontierプログラムでのプレビューを経て正式リリースされた。Anthropicも「Claude Cowork」を全有料プランで一般提供しており、AIエージェントによる業務自動化市場では各社が競合する構図となっている。Copilot CoworkはAnthropicおよびOpenAIのモデルを活用しつつ、自社モデル「Cowork 1」の投入も予告しており、マルチモデル戦略を採っている。