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ザッカーバーグ氏、WSJ寄稿で「超知能は全員のもの」と主張

30秒サマリー

  • MetaのザッカーバーグCEOがWSJに寄稿し、超知能は特定機関に集中させず広く開放すべきと訴えた
  • MicrosoftのナデラCEOが賛意を示し、両社はNVIDIAらとともにオープンウェイト支持の共同書簡に署名済み
  • Anthropicは当初書簡に署名せず、アモデイCEOがオープンウェイトモデル禁止論を否定する文書を公開した

何が起きたか

Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは2026年7月28日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナルに「The AI Future Is for Everyone」と題する論説を寄稿した。同氏は、超知能が近い将来実現するという前提のもと、重要な問いは「実現するかどうか」ではなく「誰が使えるか」だと主張。個人のエンパワーメント、自動化より発明の促進、権力の均衡という3点を柱として提示した。

リスク論についても言及し、AIが危険だからこそ権力集中が唯一の安全策だという考え方そのものを危険視。オープンソースの歴史を根拠に、強力なシステムへのアクセスを広く開くことが長期的な安全につながると論じた。ただし生物学的リスクなど一部の領域では政府や関係機関の協調が有効とも述べており、領域によって対応を使い分ける考えを示している。雇用面では、超知能が広く普及すれば少ない資本での起業が可能になり、仕事はむしろ増えるとの見方を示した。

この寄稿に対し、Microsoftのサティヤ・ナデラCEOはXで「マークの良い論考だ」と反応した。Meta・Microsoftは先週、NVIDIAなどとともに米政府にオープンウェイトモデルへの政策支援を求める共同書簡に署名している。OpenAIとAnthropicは当初この書簡に加わらなかったとされ、Anthropicのダリオ・アモデイCEOは7月27日、オープンウェイトモデルの禁止を主張したことはないとする文書を公開した。原文では、この一連の動きが業界内の議論となったと伝えている。

原典ハイライト

ザッカーバーグ氏は「絶対的な権力が善意で人類に恩恵を与えてくれると期待することは、歴史的に良い結果を生んでこなかった」と述べ、超知能の集中管理論を歴史的文脈で批判した。また「1人だけが超知能を備えた弁護士を使える状況は不公平だが、全員が使えれば司法はより公平かつ効率的になる」という思考実験も提示した。Metaで超知能研究を率いるアレクサンダー・ワン氏らも賛意を示したと原文は伝えている。

出典: ITmedia AI+(報道)

So What?(なぜ重要か)

編集部の見方として、AI開発の有力プレーヤーがオープンなアクセスの是非をめぐって異なるポジションを取っていることが、今回の一連の動きから浮かび上がる。米政府が今後どのようにオープンウェイトモデルを規制・支援するかは、世界のAIモデル流通や利用条件に影響を与えうる政策論点となっている。

日本企業への示唆

日本企業がAI調達・開発戦略を検討する上で、オープンウェイトモデルの利用可否が米国の政策動向に左右されるリスクは引き続き注視が必要だ。現時点でMetaやMicrosoftはオープン路線を強く推進する立場を明確にしており、オープンモデルのコスト・カスタマイズ面の優位性と、クローズドモデルのサポート・セキュリティ面を改めて比較検討するタイミングといえる。また、ザッカーバーグ氏が「超知能の普及が仕事を増やす」と論じている点は、社内でのAI導入に対する従業員の懸念と向き合う際の参考となりうる視点だ。

背景・経緯

Metaはオープンウェイト(重みを公開)のLLaMAシリーズを展開しており、オープン化はビジネス戦略と方向性が重なる。原文によれば、今回の寄稿はザッカーバーグ氏が「Superintelligence Labs」への大規模投資に言及してきた流れの中に位置づけられる。共同書簡にOpenAIとAnthropicが当初加わらなかったことで業界内の議論が起き、アモデイCEOが7月27日に自らの立場を説明する文書を公開するに至った経緯が原文に記されている。