30秒サマリー
- ByteDanceが2026年7月31日に動画生成AI「Seedance 2.5」を公開、最長30秒の動画を一括生成
- 画像・動画・音声を最大50点まで参照でき、セリフ・BGM・環境音も映像と同時にステレオ生成
- 前世代「Seedance 2.0」は第三者評価で画像to動画の音声あり部門首位を獲得済み
何が起きたか
ByteDanceのAI研究チーム「Seed」が開発した動画生成AI「Seedance 2.5」が2026年7月31日、同社のAI制作サービス「Dreamina」上で利用可能になった。前世代の「Seedance 2.0」と比べ、1回の生成で出力できる動画の最大尺が15秒から30秒に倍増。さらにDreaminaのベータ版ロングビデオモードを使えば最長180秒まで延長できる。
参照可能な素材数も大幅に拡張された。1回の入力で画像30枚・動画10本・音声10本、合計最大50点を登録できる。参照画像からは顔立ちや商品の形状、参照動画からはカメラワークや動き、参照音声からは声質や曲調を映像に反映できる。質感を持たない3Dモデルでカメラ動作や人物配置を先に組み、後から画風を当てる制作フローにも対応した。
音声面では、セリフ・BGM・環境音を映像と同時にステレオ生成し、人物の口の動きとも同期する。従来は映像生成後に別ツールで音声を付加するのが一般的だったが、Seedance 2.5では映像と音声の生成・編集を一体で完結できる。Dreaminaの公式ページは4K対応をうたっているが、記事公開時点では480pと720pの2択にとどまるとの報告もある。
第三者評価サイト「Artificial Analysis」の動画モデルリーダーボードには、2026年8月4日時点でSeedance 2.5は未掲載。ただし前世代のSeedance 2.0は画像to動画の音声あり部門で1位を獲得しており、その強化版として2.5も上位争いに加わると予想される。
原典ハイライト
日経xTECH IT(柳谷智宣氏によるレポート)によると、Dreaminaの有料プランで実際に試した結果、静止画数枚と日本語テキストだけで音声付き映像が生成でき、「動画生成AIは1年前とは違う次元に到達していた」と評価。前世代Seedance 2.0が第三者評価で首位を獲得済みであることも確認されている。
出典: 日経xTECH IT(報道)
So What?(なぜ重要か)
動画生成AIが「映像のみ」から「音声・セリフ込みの完パケ」に進化したことで、動画制作のワークフローが根本から変わりつつある。30秒の連続映像をテキストと数枚の画像から生成できるレベルに達したことは、CMやショートフィルムの制作コストと期間を大幅に圧縮しうる変化を意味する。
日本企業への示唆
マーケティング・広告制作部門にとっては、静止画の商品写真や既存映像を素材として渡すだけで、BGM・ナレーション付きのプロモーション動画を内製できる可能性が出てきた。代理店への外注コスト削減や試作スピードの向上が見込まれる一方、品質基準・著作権・ブランドガイドラインとの整合を社内で明確にしておく必要がある。また、競合がこうしたツールを活用して動画広告の量・スピードを上げてくることを前提に、自社のコンテンツ戦略を見直す時機に来ている。
背景・経緯
Seedanceシリーズを開発するのはTikTokを運営するByteDanceのAI研究チーム「Seed」。利用窓口は同社のAI制作サービス「Dreamina」で、有料プランを通じて一般ユーザーも利用できる。前世代のSeedance 2.0がサードパーティ評価で高評価を得ており、そのシリーズ最新版として2.5がリリースされた経緯がある。





