30秒サマリー
- 富士通と日本IBMが2026年6月17日、レガシーシステムのモダナイゼーション協業拡充を発表
- 富士通の自動変換サービスとIBMのAIエージェント「IBM Bob」を組み合わせてCOBOL→Java変換を実現
- 富士通メインフレーム・UNIXサーバーの販売・保守終了が背景にあり、移行は喫緊の課題
何が起きたか
富士通と日本IBMは2026年6月17日、企業のレガシーシステムモダナイゼーションに関する協業を拡充すると発表した。対象は、富士通のメインフレームおよびUNIXサーバー上で稼働するCOBOLプログラムのJavaへのリライトと、変換後のリファクタリングとなる。
ソリューションの提供主体は日本IBMで、富士通が技術支援を行う体制をとる。具体的には、富士通が提供するソースコード自動変換サービス「Fujitsu PROGRESSION」でCOBOLをJavaへ自動変換し、その後IBMのAIエージェント「IBM Bob」がコード補正やリファクタリングの自動化を担う。
今回の協業拡充の背景として、富士通のメインフレームおよびUNIXサーバーが販売・保守の終了を予定していることが挙げられている。国内企業においてCOBOLアプリケーションの拡張性向上ニーズが高まっており、次世代基盤への移行が喫緊の課題となっているという。なお、2社は2025年9月にAI・ハイブリッドクラウド・ヘルスケアの3領域での協業検討を発表しており、今回の取り組みはその一環と位置づけられる。
原典ハイライト
富士通の自動変換サービス「Fujitsu PROGRESSION」とIBMのAIエージェント「IBM Bob」を組み合わせる点が今回の技術的核心。変換後のコード補正・リファクタリングまでAIが自動化する点で、単なる移植支援を超えた「AI駆動の近代化」を標榜している。
出典: 日経xTECH IT(報道)
So What?(なぜ重要か)
富士通メインフレーム・UNIXサーバーの保守終了という期限付きの「強制イベント」が、国内レガシーモダナイゼーション市場を本格的に動かし始めている。業界最大手2社がAIを前面に出した協業ソリューションを投入したことで、COBOL移行の「現実解」を持つプレーヤーが明確になりつつある。
日本企業への示唆
富士通製メインフレームやUNIXサーバーを基幹系で運用している企業は、販売・保守終了のタイムラインを早急に確認し、移行計画の策定に着手すべき段階に入っている。今回の協業ソリューションはCOBOL資産の大規模移行を自動化する点で選択肢となり得るが、AIによる自動変換後のコード品質検証や業務ロジックの正確性確認は自社側の責任で行う必要がある。経営者としては、IT部門任せにせず、移行コスト・リスク・スケジュールを経営議題として取り上げることが求められる。
背景・経緯
2社は2025年9月、AI・ハイブリッドクラウド・ヘルスケアの3領域での協業検討に合意していた。今回のCOBOLモダナイゼーション拡充はその具体化の一つ。国内にはCOBOLで記述された基幹システムが多く残存しており、エンジニアの高齢化・人材不足と重なって長年の経営課題となっている。

