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AppleがVision ProとSiriチームで200人超を削減、空間コンピューティング戦略を転換

30秒サマリー

  • Appleがビジョンプロおよびシリのチームで200人超を削減したとBloombergが報道
  • Vision Proゲームチームの事実上の閉鎖とイマーシブコンテンツチームの縮小が含まれる
  • スマートグラスへの軸足移行が示唆され、空間コンピューティング戦略の大幅な見直しが鮮明に

何が起きたか

Bloombergの報道によると、Appleはシリ(Siri)およびVision Proの両チームで人員削減を実施した。削減数は200人超で、Vision Proのゲーム開発チームが「事実上閉鎖」され、イマーシブコンテンツ制作チームも「規模を縮小」されたという。

AppleはBloombergへのコメントで「ユーザーに最高の体験を届けるためにビジネスを進化させる」と説明し、新規ポジションも設ける方針を示した。ただし、The Vergeへのコメント要請には回答していない。

2024年初頭に3,499ドルで発売されたVision Proは「空間コンピューティング」の目玉製品と位置づけられていたが、大きな商業的成功を収めるには至らなかったとみられる。Bloombergは5月に後継の薄型・軽量ヘッドセット開発を報じた一方、数週間後にはSamsungディスプレイとのエントリー向けXR端末用ディスプレイ開発が一時停止されたとも報じている。

一方でAppleは、Metaのスマートグラス好調を受け、自社製スマートグラスの開発を進めているとBloombergは報じている。2027年のWWDC(例年6月開催)での発表と、同年末の発売を計画しているという。AI機能を刷新したSiriは今年のWWDCで披露されており、年内にベータ公開が予定されている。

原典ハイライト

BloombergはVision Proゲームチームの「事実上の閉鎖」を明示。Appleが200人超を削減しながら「新たなポジションも設ける」と述べており、単純なコスト削減ではなく戦略的リソース再配置であることをApple自身が認めている点が核心。

出典: The Verge(報道)

So What?(なぜ重要か)

Appleが高価格・大型XRデバイスから事実上撤退気味となり、Metaのスマートグラス成功に追随する形でウェアラブル路線に軸足を移しつつある。「空間コンピューティング」という旗印のもとで進められてきたエコシステム戦略が大きく見直されており、XR市場の競争構図と開発者向けプラットフォームの優先度が変わる可能性がある。

日本企業への示唆

Vision Pro向けアプリやコンテンツへの投資を検討・進行中の日本企業は、Appleのプラットフォーム優先度が低下するリスクを再評価すべき時機に来ている。一方で2027年のスマートグラス参入が現実味を帯びており、ウェアラブル向けUIやAR体験の開発知見を先行蓄積する好機ともなりうる。SiriのAI刷新も含め、Appleエコシステムとの連携戦略は「XR」から「AIアシスタント×ウェアラブル」への転換を視野に入れて再設計が求められる。

背景・経緯

Vision Proは2024年初頭に発売されたが、3,499ドルという高価格もあり市場での普及は限定的とみられる。Appleは昨年M5チップ搭載に更新したものの商業的な突破口は見えていない。一方でMetaのRay-Banスマートグラスが好調を維持しており、XR市場における製品フォームファクターの主流が変わりつつある状況が今回の戦略転換の背景にあるとみられる。