公開:2026年10月29日, 最終更新:2026年10月29日
OpenAIとServiceNowは2026年10月28日、両社のパートナーシップを拡大し、OpenAIのモデル・エージェントをServiceNow製品群に統合するとともに、ChatGPTおよびCodexをServiceNow全従業員に展開すると発表した。
30秒サマリー
- ChatGPT上でServiceNowのワークフロー操作が可能になる新統合を提供開始
- アプリ開発・サイバーセキュリティ・音声の3領域で新機能を共同開発予定
- ServiceNow全従業員にChatGPT WorkとCodexを展開し、社内業務にも活用
OpenAI・ServiceNow拡大パートナーシップの発表内容
OpenAIとServiceNowは、2026年1月に発表した既存パートナーシップを拡大すると公表した。今回の拡大では主に3つの柱が設けられている。
第一に、ChatGPTとServiceNowを接続する新統合の提供だ。利用者はChatGPTの会話画面を離れることなく、類似インシデントの検索、変更リスクの評価、ServiceNowレコードの更新などが行えるようになる。接続はユーザー自身のServiceNowインスタンスに対して行われ、ServiceNowのAction Fabricが既存のビジネスルールと権限を適用することで、組織の設定に沿った操作範囲に制限される。
第二に、ServiceNow製品群へのOpenAIモデル統合の拡大だ。アプリケーション開発領域ではAI Workflow FactoryへのCodex統合やBuild Agent・Autonomous Engineerへのモデル活用を計画。サイバーセキュリティ領域ではOpenAIの能力とServiceNowの資産・ID・業務コンテキストを組み合わせた共同セキュリティソリューションを開発する。音声領域ではSuper Intelligence Control Tower上でAIユースケースを口頭で説明するだけで評価フィールドの入力を支援する機能を予定している。
第三に、ServiceNow社内での活用拡大だ。同社は全従業員にChatGPT WorkとCodexを展開する計画で、エンジニアリング部門以外にも対象を広げる。また、OpenAI自身もServiceNowのワークフローを自社オペレーションで活用するとしている。
出典: OpenAI News/Research(公式ブログ)
なぜ重要か(編集部の分析)
編集部の見解として、今回の発表はAIが単独ツールとしてではなく、既存の業務システムに組み込まれた「実行主体」として機能する段階への移行を象徴している。ChatGPT上でServiceNowの業務操作が完結するモデルは、AIアシスタントの役割を「提案する存在」から「処理する存在」へと変え、企業内の業務フロー設計そのものを見直す契機となり得る。
日本企業への示唆(編集部の分析)
編集部の分析として、日本企業においても、ServiceNowやSalesforceなど既存のエンタープライズプラットフォームとOpenAIモデルの連携が加速する流れは避けられない。IT部門やセキュリティ部門は、AIエージェントに対して「どのデータへのアクセスを許可するか」「どの操作権限を委ねるか」というガバナンス設計を今から整備しておく必要がある。Action Fabricのような権限制御の仕組みを参考に、自社環境へのAIエージェント導入方針を策定する好機だ。
背景・経緯
OpenAIとServiceNowは2026年1月に最初のパートナーシップを発表しており、今回はその拡張にあたる。原文によれば、OpenAI自身もServiceNowのワークフローを自社業務で利用しており、両社は相互に製品・サービスを活用する関係にある。
OpenAIとServiceNowの連携についてよくある質問
Q. ServiceNow MCPプラグインはいつから使えるか?
A. ServiceNow MCPプラグインはOpenAIマーケットプレイスにて既に提供中。拡張機能は2026年末までに提供予定とされている。
Q. ChatGPTとServiceNowを連携させると何ができるか?
A. ChatGPTの会話画面上でServiceNowのインシデント検索、変更リスク評価、レコード更新などの業務操作が行える。実行できる操作は組織のServiceNow設定とアクセス権限に基づいてAction Fabricにより制御される。
Q. OpenAIとServiceNowの連携によるセキュリティ機能はいつ提供されるか?
A. OpenAI連携のセキュリティ機能は2027年1月にEarly Accessを開始し、一般提供(GA)は2027年第2四半期を予定している。




